2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

評価パラメタ (3)

前回示した表を見て、少し気になったこと。 KPP/KKPの値が、玉の存在する位置では必ず0になっていると思っていたが、そうなっていない場所もある。同じ場所に複数の駒が存在することはできないので、玉と玉以外の駒が同じ場所にある局面を学習する機会は存…

評価パラメタ (2)

前回は、評価パラメタ値の全体的な傾向について書いた。今回は、玉の位置を固定した特定のケースでどのようになっているかを調べる。先手玉が7八、後手玉が8二の位置にいるとする。(先手が居飛車、後手が振り飛車を想定) このときに先手の銀の位置に対する…

評価パラメタ (1)

前回書いたように、評価パラメタのKPPとKKPは、その要素数が膨大である(KPP:9000万弱、KKP:500万弱)。最早、人間が手動で調整できるものではない。 Bonanza 4.0.3の配布ファイルの中に、fv.binというファイル名で学習済みの評価パラメタが提供されている。 …

評価関数 (2)

前回書いた駒割以外の評価項目は、駒の位置関係によるものだけである。 駒の位置関係は、以下の二種類の項目に分かれる。 KPP (King-Piece-Piece) KKP (King-King-Piece) (* これらの名前は、説明のためにここで適当に与えた。) KPPは、一個の玉と玉以外の二…

評価関数 (1)

前回書いた学習によって決定された評価パラメタの値を使用して、局面の評価が行われる。 これを実行するのは、evaluate()である。この関数は、引数で指定された手番(turn)側から見た評価値を返す。手番側が有利であればプラス、不利ならマイナスになる。 評…

学習アルゴリズム

今年の一月に、Bonanzaがソースコード込みで公開されるようになったので、最近読み始めた。 コンピュータ将棋選手権使用可能ライブラリ棋譜データを使って、評価関数のパラメタを学習する部分を一通り読んだ。 学習を実行するコマンドは、以下のようになって…

兵頭二十八講演会

兵頭二十八氏の講演会、「顕在化する日本の危機」を聴くために、横浜に行ってきた。 新刊「予言 日支宗教戦争」のサイン本を売っていたので買った。予言 日支宗教戦争作者: 兵頭二十八出版社/メーカー: 並木書房発売日: 2009/03/09メディア: 単行本(ソフト…

棋王戦第二局

昨日の棋王戦第二局は、久保が石田流の急戦で、十一手目に7五飛の新手を出して勝った。久保は初形の金銀を一度も動かさないまま終局するという大乱戦だった。前回のB級1組の久保-井上戦でも、石田流の急戦を採用していたが、このときは久保の負けだった。(…