白鳥事件60年目の真実

「白鳥事件60年目の真実−冤罪説は歴史に耐えうるか−」という講演を聴いてきた。
「白鳥事件は冤罪ではなかった!」新資料・新証言による60年目の真実
白鳥事件についての知識は、下山事件のことで「日本の黒い霧」を読んだときに白鳥事件の項もあったので、それもついでに読んだという位しかない。この事件そのものにも共産党にも関心はないのだが、当局側が弾丸の証拠を捏造していることが殆ど確実で、そしてこの事件の担当検事が高木一検事であることだけには興味があった。(高木検事は帝銀事件の担当検事でもあるので)
帰るときに「追平雍嘉手記」「白鳥事件裁判資料の重要証言摘録」を買ったので、読んだ上で書くべきことが何かあれば書く。


質疑応答のときに講演者の渡部富哉氏に対して、「あなたの伊藤律についての評価は間違いではないか?」という質問が出た。「それ白鳥事件とは関係ないだろ」と思いながら見ていたが、渡部氏の答えが面白かった。

  • 松本清張「日本の黒い霧」の伊藤律の項には、約三十カ所にわたって間違いがある
  • 佐藤一「松本清張の陰謀」を読めば、どれだけでたらめがあるかわかる
  • 松本清張の陰謀」を書く前に、佐藤から「お前が白鳥事件伊藤律の部分を書け。おれがそれ以外の部分を書くから」と頼まれたが、忙しいし文章が下手だからと言って断った

松本清張の陰謀―『日本の黒い霧』に仕組まれたもの

松本清張の陰謀―『日本の黒い霧』に仕組まれたもの